新規採用職員研修会
青苧復活夢見隊:2012/07/04
今年度の村山地域市町新規採用職員研修の一環として、新規採用の皆さんを対象に体育センターで苧引き体験をしてもらいました。
午前中は村上代表の「蘇りの青苧ものがたり」講演。
昼食休憩に青苧うどんを食べてもらい、午後から苧引き体験となりました。
60名もの新規職員さんたち全員には苧引き道具が行き渡らないため、三人一組になってもらい、20台の苧引き道具で行うこととなりました。
これだけの大所帯となると説明や実演も一度で皆に理解してもらうのはなかなか難しい。
講師9人がランダムに各チームを回って手取り足取り教えるものの、ほとんどの人がこれまで見たことも聞いたことも触ったこともないとあっては当然悪戦苦闘となりました。
表皮の裏を引いてしまったり、裏表がこんがらがってしまったり、なかなか表皮が取れず緑色が残ってしまったりと失敗の場面はさまざま。
そんな中、さっと見本を見せると、
「おぉ~」
「すごい!」という感嘆の声。
若い方に褒められるというのはなかなか気持ちのいいものでした。
中には「違う繊維だけど苧引きをしたことがある」という猛者もいて、人の分までせっせと引いていました。
「苧引きの手伝いに来てもらいたいくらいだ」と彼には言いましたが、初めての方の恐々とした手つきを見ていると、少しでも経験しておくというのはこんなにも大きく違うのだなあと思いました。
デジタル全盛の時代ですが、やっぱり人間自分の手や足で稼いだものは結果以上のものが自分の財産として残ります。
若い皆さんには、狭い職域に留まることなく異分野や異文化に積極的に足を運んで自らの価値を高めていって欲しいと思います。
興味のある方はいつでもお待ちしていますので~。
タワケでない根分け
青苧復活夢見隊:2012/06/04
今日は青苧を育ててみたい!という新参のM田くんのために根分けを行いました。
早朝5時半集合ということで眠い目をこすりながら5分前に現場に到着すると、農業歴ウンウン十年の大御所たちとM田くんは既にえっちらおっちら青苧の根っこを掘っておりました。
聞くと大御所たちは5時過ぎには到着していたとのこと。
普段、畑仕事の前には必ず準備体操をする私ですが、今日はそんな暇もなく挨拶もそこそこに鍬を手にしました。
私も根分けは初めてなので、M田くんと一緒に勉強です。
素人目には太い根の方が根付きもよく、生育も早いだろうと思っていましたが、細めの根を選んだ方が新しい芽が出やすいようです。
たわけという言葉は田んぼを分けることの愚かしさから来たと聞いたことがありますが、根分けの場合は財産が減るわけでもなく、むしろ増えていくのだからいいのだろうなあと思います。
根っことともに青苧に携わる人ももっと増えていけばいいなあと思う朝でした。
幸せの焼畑
青苧復活夢見隊:2012/05/20
焼畑を行いました。
今年は青空の下、風もない絶好のコンディションに恵まれました。
隊員の他、様々な方がお手伝いに見え、おかげさまで総勢20人を悠に超す過去最大規模の焼畑となりました。
焼畑は青苧栽培のメインイベントと言っていいでしょう。
と言うよりも焼畑以外、栽培に関しては特にすることがありません。
風による倒伏防止のためネット張りは行いますが、基本的にはそれ以外畑に立ち入ることなく約二ヵ月後の刈り取りの時を待ちます。
焼畑の目的は主に次の三点です。
1、芽揃い
2、害虫駆除
3、草木灰の利用(肥料)
今年は材料となる稲藁を充分に確保出来たため火柱も高く、これまでにないほどのきれいな火列となりました。
人数が多ければ作業の進行もスムーズ。
畑全面が灰に覆われるやすぐ肥料を振って予想より二時間も早く作業が終了したのでした。
先日、別件で博報堂さんの生活総研発表会に出席する機会がありました。
そこでそれぞれが自立した上で主体的な役割を持って連帯し、既存の制度や枠組みを越えたつながりを持つ「圏づくり」というお話を聞きました。
圏の特徴としては、
1、テーマがある自発的なつながり(損得ではない)
2、オープンでさらさら(排他性がない。外に対してオープンで中はさらさら)
3、自由だから力が発揮できる(臨機応変に対応できる)
の三つが挙げられていました。
圏というつながりは様々な場面で増えてきているようですが、地域も職業も生い立ちも様々な老若男女が集った今日の焼畑を見ていると、まさに圏の特徴にぴたりと当てはまり、いつの間にか青苧もそういう集まりになったんだとはっとさせられました。
圏づくりには他にフットワークが軽い、多役多幸化するという側面もあるようです。
一昔前の社会のあり方から転換しようとしている今の時代、身も心も些細なことや過去の経験に捉われずに生きるというのは大事なテーマのように思います。
足取り軽くやりたいことをやれたら人生は楽しいですよね。
畑のあちこちからいろんな話題や声が聞こえる今日の空間を思い返すと、多役多幸というのは人間と社会の役割やあり方をゆるやかにする鍵なのではないかと思います。
どっぷりはまる必要もないし、ちょこっと覗いてみるだけでもいい。
何かいつもとちょっと違う体験をしたい方はいつでも声を掛けて下さい。
自立しつつも全く違うジャンルで連帯する。
思いもよらない力が得られるかもしれませんよ。
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